選考会

 前週の香港滞在の疲れを、週の中盤まで引きづった。必ずしもベストな体調ではないが、そんなことは今に始まったことじゃない。それでどこまでチャレンジできるかが、今の自分の課題なのだ。そう言い聞かせてできる限りの準備をした。金曜日は行きつけのマッサージの予約が取れなかったので、駅のクイックマッサージにいって上半身をもんでもらった。これが思いの他利いて、肩こり・頭痛もかなりひいた。

 

 スプリントを走るかどうかはかなり迷った。今の自分には二日間トップスピードで走り続けることができるのだろうか。出場を目指していないスプリントにエネルギーを注ぐ余裕があるのだろうか。ある程度走って、後半は手を抜いて流すつもりだったのが、幸か不幸か、2分前の松澤に追いついてしまった。そうなれば、欲も出る。目の前にいるランナーとの差を詰めたくもなる。結局最後まで追い込んで走った。フィニッシュ後、脳の酸素不足かめまいがした。

 

 翌日ミドルは全日本の北西を使うことが発表されていた。この場所で本気でミドルを組むなら、自分にもまだ戦う余地があるはずだ。アップの時にはやや身体が重かったが、「プールに入るまでは(その日の本当の調子なんて)分からない」という岩崎恭子の言葉を励みに丁寧なアップを心がけた。

 

 コースは、予想通りのトリッキーな部分を駆使したコースになっていた。「これならやれる!」ルート的にはやや消極的だったが、いい感じでスタートが切れた。

 

 終わってみれば13秒差で2位。2位になってみると悔しい思いがわき上がる。13秒なら1位にもなれたはずだ。その13秒を縮めることができなかったのは、自分がまだ本気で1位になれるということを信じていなかっただろう。結果に基づく自信と2位という結果を残したのは大きい。