人間力アップ

 8月なかばにやるらしいBSの「人間力アップ」という番組のロケを13日行なった。この夏一番の暑さの日、汗だくになりながらのロケだった。ロケをしていつも思うのは、1カットに対するこだわりと時間のかけようだ。TVならたった5秒くらいのカットでも、3度や4度やり直すことは珍しくない。そのためのカメラ位置やパンの方向について10分くらいカメラマンとディレクターが検討することも少なくない。そうして本番をとっていると、最後に近くの踏切の音がかぶって、やり直し!になったりする。

 

 大学の授業でもビデオを見せることは時々あるが、学生は教員の話よりもはるかに静かに聞いている。それだけ絵がよくとれているからなのだ。その背後には、実際に使われる画像の何十倍というエネルギーが費やされていることが、ロケをしてみるとよく分かる。成果の背後に多大な隠れた努力があるという点では、TV番組とスポーツは共通している。