カテゴリ:2017年7月



氷床コアの掘削の計画を語るリーダーの河村さん。こんな感じで氷床の下の岩盤の地図をつくる(らしい)。
 小惑星からたかだた数個の砂粒を持ち帰ったはやぶさの何がそんなに凄いのか?かなり懐疑的な気持ちで「はやぶさ」の映画を見に行ったのですが、すっかりJAXAの思惑に載せられてしまいました。数億キロ先にある小惑星に到達するのは、ナヴィゲーションという視点で言えばとてつもない精度です。それを満身創痍の推進系で成し遂げたはやぶさには心の底から感動し、大気圏突入で燃え尽きるシーンでは眼が潤んでしまいました。その後継機はやぶさ2が目標とする「りゅうぐう」まで後1年というニュースが流れていました。  ほんとに、JAXAはPRがお上手。はやぶさ2が打ち上げられたのは2014年12月。2年半ほど飛んで、残りが1年。往路の行程だけでも30%以上は残っているのです。なんだ、まだ成果は海の物とも山の物ともつかないじゃないか。
冬と夏の二つの訓練を経て、7月から本格的に観測隊は出発の準備に入ります。その皮切りが「隊員室開き」です。7月になると、設営の方を中心に、職場が正式に極地研究所の南極観測センターに移ります。そこに設置されるのが隊員室です。膨大な資材、事務作業がここを中心に行われます。その隊員室の設置に併せて行われるイベントが「隊員室開き」です。
1956年の第一次南極観測隊は、国民の大きな支持と支援でスタートしました。NHKのプロジェクトXを見て知ったのですが、そのころ朝日新聞のキャンペーンに対して、全国から多額の寄付が集まったそうです。なけなしの小遣いを寄附した小学生もいたとか。現在極地研究所の白石所長もその一人なのだそうです。今で言えば宇宙飛行にも匹敵する冒険扱いだったのでしょう。 それ以来のブランディングのお陰で、今でも「南極観測」というと、「すごいですね」という反応が多くの人から返ってきます。今でも「南極に行きたい!」と強く願っている人は僕の周りにもいます。
 同行者として南極にいくにあたって、ハードルが4つ考えられます。第一のハードルは研究テーマを認めてもらうこと。外部からの「持ち込み」研究ですから、その意義を認めて貰わない限り、南極にいくことはできません。南極観測経験者ほぼ全員が「意義が高い」と言ってくれてれてはいるものの、回答者はいずれもOBですから、現役世代とは意識が違うかもしれません。また組織は現実的な理由によってダイナミックに動いていますから、意義は認められても、現実問題として採用されるとは限りません。
 南極に行きたい、と思うようになったのはいつのころからだろうか。正確な年を思い出すことはできませんでしたが、「南極料理人」を読んで、突如そう思ったことだけは憶えていました。読書日誌を見返してみると、それは2010年度の早い時期でした。...